柄本明が主宰する「劇団東京乾電池」。そこは、不条理とリアルが交差する独特のアングラ精神と、愚直なまでの演技へのアプローチが磨き上げられてきたアトリエだ。夫である柄本佑もまた、この過酷で豊かな演技の土壌で育ち、独特の漂うような存在感を身につけてきた。
安藤サクラという天才がこの一家に加わったことで、柄本家の「演じることへの執着」はさらなる化学反応を引き起こした。食卓で交わされる会話すらも、時に舞台の稽古場のような緊張感を帯びるという。日常と非日常の境界線を揺さぶるこの狂気こそが、彼女たちの魅力をより深みのあるものへと引き上げている。