先発マウンドに上がった戸郷翔征のピッチングは、まさに圧倒的だった。立ち上がりからキレ味抜群のフォークボールと150キロ台超のストレートを低めに集め、相手打線を寄せ付けない。圧巻だったのは6回表のピンチだ。無死一、二塁という一触即発の局面で、ギアをさらに一段上げた。
裏側データによれば、この回投げたストレートの回転数は今季自己最高を記録。打者の手元で手伸びする球威は凄まじく、クリーンアップを二者連続の空振り三振、最後は内野飛球に打ち取った。要所を締めるエースの気迫溢れるマウンド捌きが、後半の逆転劇を呼び込む最大の呼び水となったことは間違いない。