昭和から平成、令和へと時代が移り変わる中で、西田敏行は日本を代表するコメディアン兼演技派俳優としての地位を確立していく。代表作である映画『釣りバカ日誌』シリーズでの浜ちゃん役は、その愛嬌あふれる人柄と相まって国民的人気キャラクターとなった。また、大ヒットドラマ『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』で見せた腹黒くも愛くるしい病院長・蛭間重勝役など、その演技の幅は圧倒的だった。
表舞台でスポットライトを浴びる一方、重なる疲労や体調の急変と戦う場面も少なくなかった。心筋梗塞や首の骨折という大怪我に見舞われた際にも、病院に泊まり込みで付き添い、リハビリ生活を精神的・肉体的に支えたのが寿子さんだった。どんな困難に直面しても、ユーモアを忘れずに笑顔で立ち向かう姿勢を維持できたのは、家庭に絶対的な安心感と深いヒューマンドラマが存在していたからに他ならない。