皮がむけ始める時期に多くの人を悩ませるのが、夜も眠れなくなるほどの激しいかゆみです。このかゆみは、細胞修復の過程で放出されるヒスタミンや、極度の乾燥によって知覚神経(C線維)が角層直下まで伸びて敏感になることで発生します。
日焼けの皮むけに伴うかゆい時の対処法として、絶対に掻きむしってはいけません。掻き壊すと細菌感染を起こし、治癒が大幅に遅れます。かゆみを感じた部位は、保冷剤を包んだ濡れタオルや冷水で冷やすことが最も即効性のある鎮静手段です。どうしても我慢できない乾燥性のかゆみには、抗ヒスタミン成分や抗炎症成分が配合された低刺激の市販外用薬を活用するのも一策です。
ただし、家庭でのセルフケアには限界があります。以下の症状が見られる場合はセルフケアを中止し、速やかに日焼けの皮むけで皮膚科を受診する目安として専門医の診察を受けてください。
- 直径数ミリ以上の水ぶくれ(水疱)が多発している:医学的には「II度熱傷(中等度〜重度のやけど)」に分類され、無菌的な処置や抗炎症外用薬(ステロイド外用薬)の処方が必要です。
- 患部が熱を持ち、ズキズキとした拍動性の痛みが続く:皮下組織の強い炎症や二次感染が疑われます。
- 悪寒、発熱、全身の倦怠感、めまいを伴う:広範囲の日焼けによる全身性炎症反応や脱水症、熱中症を併発している危険があります。
- 患部から黄色い浸出液(膿)が出ている:細菌感染が成立しているため、抗菌薬の内服や外用が必要です。