長年にわたり国営企業として運航されてきた同社だが、民間大手のタタ・グループによる買収を経て、急ピッチな経営再建と組織改革が進められてきた。しかし、急激な路線拡大と運航便数の増加に伴い、現場の整備体制やパイロットの労務管理に歪みが生じていたのではないかという厳しい視線が注がれている。
事故を受けてエア・インディアは、全社的な安全管理システム(SMS)の見直しを表明した。リスクの早期発見と現場からの報告文化の定着を目指す新たなSMSが導入されているものの、組織の隅々にまで安全最優先の意識を行き渡らせるには課題が残る。急成長を遂げる市場において、拡大路線と安全確保のバランスをいかに保つかが最大のテーマとなっている。