文部科学省が継続的に実施している全国体力・運動能力調査の結果を見ると、現代の子どもたちの「投球能力」には長年の課題が横たわっている。昭和の時代と比較すると、走力や柔軟性に比べて投球飛距離の低下傾向が顕著であり、スポーツ庁も警戒感を強めている。
背景にあるのは公園でのボール遊び規制や、屋外での遊戯機会の減少だ。かつては日常の遊びの中で自然と培われていた「物を遠くへ投げる」という基本的な身体知覚が、現代の子供たちからは失われつつある。だからこそ、現在の新体力テストに向けたアプローチでは、精神論ではなく論理的な動作解析に基づいた指導が求められているのだ。