きらびやかなステージ、熱狂するファン、鳴り止まない拍手。一見すると、芸能界は自己表現の極致であり、自信に満ちあふれた人々が集まる場所に見える。しかし、その裏にあるプレッシャーは想像を絶するものだ。
広場恐怖症は、パニック発作や強い不安が引き金となり、「もしここで発作が起きたら、助けてもらえないのではないか」「逃げ出せないのではないか」という恐怖を抱く病気だ。芸能人にとって、本番中の生放送スタジオ、カメラが回る収録現場、あるいは何万人もの視線が集まるドームのステージ中央は、まさに「一歩も動けない、逃げ場のない空間」そのものになってしまう。
「完璧でいなければならない」という強い責任感や、常に世間の評価に晒されるストレスが自律神経を狂わせる。結果として、かつては大好きだったはずのステージが、ある日突然、牙をむく恐怖の場所に変貌してしまうのだ。