ネット上や一部のファンの間で囁かれる言説の中に、「走力を武器にする選手は30歳を境に急激に衰えるのではないか」という懸念があります。しかし、近本選手を綿密に取材するスポーツライターや動作解析の専門家の見解は全く異なります。
近本選手は、単なる筋力やバネに頼るのではなく、「独自の重心コントロールと脱力理論(身体操作)」を極限まで追求しています。かつて死球による肋骨骨折で戦線離脱を余儀なくされた際も、驚異的な回復力で復帰を果たし、チームを日本一へと導きました。この怪我の経験を通じて、さらに体幹の深層筋肉や柔軟性に着目したトレーニングへと進化させています。
「ベテランの域に入ってもスプリント速度や盗塁成功率が落ちない」という事実は、彼が積み上げてきたバイオメカニクスに基づく自己管理の賜物であり、巷の「スピード型選手の早期衰退説」という固定観念を鮮やかに覆しています。