不死身の怪物を倒すため、シカマルが組み立てた作戦は「力でねじ伏せる」のではなく「能力の構造を逆手に取る」冷徹な詰将棋でした。シカマルが描いた勝利のシナリオには、幾重にも張り巡らされた緻密なトラップが存在します。
第1の仕掛けは「不死コンビの分断」です。攻撃の起点となる飛段と、5つの心臓を持ち広範囲攻撃を操る角都が連携すると勝ち目がありません。シカマルは影真似の術で飛段の体を奪い、ツーマンセルを強制的に引き離して一騎打ちの状況へと持ち込みました。
第2の仕掛けが、勝敗を決定づけた「血液すり替えトリック」です。シカマルはカカシが事前に角都から採取していた血液をカプセルに忍ばせていました。飛段にわざと頬をかすめさせて血を奪わせるように見せかけ、影真似が解けた瞬間の隙を突いて角都の血を刃に付着させたのです。飛段が「シカマルの血」だと思い込んで発動した死司憑血は、遠く離れた角都の心臓を破壊する結果となりました。
そして最後の詰めが「落とし穴と起爆札のトラップ」です。術の仕組みを暴かれ逆上した飛段をあらかじめ掘っておいた深い穴の真上へ誘導。何百枚もの起爆札を影で巻きつけ、一瞬で肉体をバラバラに粉砕して底知れぬ穴へと落とし込みました。