曲のタイトルであり、最大の見せ場であるサビで連呼される「Livin' on a prayer」というフレーズ。カタカナでは「リヴィン・オン・ア・プレイヤー」と発音されますが、直訳の「祈りに生きていく」だけでは、この英語表現の持つ切迫感が伝わりきりません。
英語圏における「live on a prayer」は、貯金も職もなく、確かな保証は何ひとつない極限状態で、「残された希望や祈りだけを頼りに綱渡りで生きている」というギリギリのニュアンスを持つ慣用表現・スラングです。
サビの歌詞を構造的に読み解くと、そのエモーショナルな意味合いがより鮮明になります。
「Whoa, we're halfway there / Whoa, livin' on a prayer / Take my hand, we'll make it, I swear」
「まだ道のりの半分だけど、祈るような思いで必死にしがみついている。俺の手を取ってくれ、絶対に乗り越えられると誓うから」という叫びは、絶望の淵に立ちながらも互いの愛だけを命綱にして前を向く、究極のポジティブシンキングを表現しています。「何とかなる」という根拠のない楽観ではなく、「何としてでも生き延びる」という覚悟こそが、このサビの爆発的な高揚感を生み出しているのです。