なぜ、すでに超人気俳優となっていた彼が再び特撮の現場に戻ってきたのか。その真相には、制作を手掛ける東映株式会社の情熱と、佐藤健自身の「作品への並々ならぬ愛」があった。
東映のプロデューサー陣は、平成の終わりという節目において『電王』という作品が持っている圧倒的な存在感を再認識していた。単なる懐古趣味のゲスト出演ではなく、作品の魂を未来へ継承するためのキーパーソンとしてオファーを提示。佐藤健自身も「自分を育ててくれた原点への恩返し」として、多忙な合間を縫ってこのオファーを快諾したのだ。撮影現場での彼は、旧知のスタッフと笑顔で言葉を交わしつつも、カメラが回れば一瞬で野上良太郎の眼差しへと切り替わっていた。