映画や映像カルチャーにおいて、旭日旗は歴史的リアリズムを担保するための不可欠なピースとして描かれてきた。日米合作の名作映画『トラ・トラ・トラ』では、空母赤城の飛行甲板で風にたなびく旭日旗が、圧倒的な迫力と緻密な時代考証のもとで再現されている。
また、百田尚樹原作の映画『永遠の0』をはじめとする近年の邦画でも、ゼロ戦のパイロットたちが背負った過酷な運命を描く背景として、当時の艦船や基地に掲げられた旗の存在が克明に描写された。これらの作品において、旗は単なる記号ではなく、過酷な時代を生きた個々の人間の葛藤や歴史の重みを観客に想起させる装置として機能している。
歴史ドキュメンタリーの制作現場でも同様だ。アーカイブ映像に映る旭日旗を削除・改変することなくありのまま提示することが、客観的な歴史検証を行う上でのジャーナリズムの最低限の倫理とされている。