1992年に連載がスタートした神尾葉子の『花より男子』は、瞬く間に社会現象となった。裕福なエリート子女が通う英徳学園で、一般庶民の牧野つくしが学園を支配する御曹司集団「F4」に真っ向から立ち向かう痛快なシンデレラストーリー。その熱狂が最高潮に達しつつあったタイミングで製作されたのが、本作である。
当時の日本はバブル崩壊後の混沌とした空気のなかにありながら、渋谷を中心とする若者文化が空前の盛り上がりを見せていた。作中に漂うゴージャスかつキッチュな美術、90年代特有の原色を大胆に使ったファッションは、当時の空気感を驚くほど忠実に閉じ込めている。