だが、この「つながり」が牙をむく瞬間がある。悪意を持った第三者に居場所を特定されるリスクはもちろん、より深刻なのは身近な人間関係における「監視のプレッシャー」だ。「なぜ近くにいるのに会いに来ないのか」「なぜ家から出ていないのに返信をくれないのか」といった、些細な猜疑心が友情や恋愛関係を破綻させるケースが後を絶たない。
警察庁の最新のレポートでも、SNSや位置情報アプリを悪用したつきまとい事案の相談件数は増加傾向にある。相手を信頼して共有したはずのデータが、いつの間にか自分を縛る鎖に変わってしまう。この非対称性が、位置情報共有の最も恐ろしい側面だ。