現代社会はあまりにも変化が早く、不確実性に満ちている。タイパ(タイムパフォーマンス)が叫ばれ、音楽もイントロが省略され、サビから始まる曲が増えた。そんなせわしない時代だからこそ、ゆったりとしたテンポで、丁寧に言葉を紡ぐこの曲が、傷ついた現代人の心を癒やすシェルターの役割を果たしているのかもしれない。
「髪をほどいた 君の仕草が」という歌い出しから始まる、どこか映画のワンシーンのような美しい情景描写。そこには、SNSのタイムラインに流れる刹那的な言葉とは異なる、永遠のロマンティシズムが宿っている。時代が変わっても、人が人を想う気持ちの本質は変わらない。大瀧詠一が遺した『幸せな結末』は、これからも形を変えながら、新しい世代の「幸せ」に寄り添い続けるのだろう。 (出典: 大瀧 詠一 幸せ な 結末(Yahoo!ニュース))