歴史をさかのぼると、この二つの言葉が日本に定着したプロセスは全く異なる。パンケーキ(Pancake)の「パン」は、フライパンなど底の平らな鍋を指す。その歴史は古く、古代エジプトまで遡ると言われている。世界的には、平らなフライパンで焼いた粉もの料理の総称だ。
一方のホットケーキは、日本独自の進化を遂げた和製英語に近い存在だ。明治時代に「ハットケーキ」として紹介されたのが始まりとされ、昭和初期にデパートの食堂で提供されたことで一気に庶民の憧れの味となった。「温かいケーキ」だからホットケーキ。このシンプルで温かみのある響きが、戦後日本の復興期に人々の心を掴んだのだ。