1980年代、将棋界に彗星のごとく現れた彼女の才能はまさに規格外だった。米長邦雄永世棋聖門下として腕を磨き、弱冠12歳で女流プロ入り。そして14歳で初タイトルとなる女流王将を獲得すると、そこから前人未到の10連覇という金字塔を打ち立てた。
それまで男性優位のイメージが色濃かった盤上の世界において、彼女の存在は大きなパラダイムシフトをもたらした。鋭い踏み込みと直感力に満ちた指し回しは、ベテラン棋士たちをも唸らせる完成度。天才女流棋士としての躍進は、将棋ファンのみならず一般の世間にまで「将棋ブーム」の波及をもたらしたのだ。