音楽産業のあり方は劇的に変化した。SpotifyやYouTube Musicのアルゴリズムが最適化された楽曲を次々とリコメンドし、イントロ数秒でスキップされる時代。だが、二人が見据えているのは、そうした刹那的な再生回数の競争ではない。
「再生回数というデジタルな指標はもちろん大切だが、それ以上に一人のリスナーの人生の節目にどれだけ深く刺さったかが全て」。橋口のこの言葉に、高橋も深く頷く。デジタルストリーミング全盛期だからこそ、彼らの生々しいアコースティックギターのストロークと喉を震わせる息遣いは、数値化できない熱量となってリスナーの耳朶を打ち続ける。