2004年にM-1グランプリを制した当時の衝撃は、今なお色褪せない。爆発的なテンポ、無駄を削ぎ落とした構成、そして何より柴田の正確無比なツッコミが生み出す推進力。あの漫才スタイルは、後進の漫才師たちに計り知れない影響を与えた。
柴田のツッコミは、単に相手の言葉を正す作業ではない。山崎のボケが持つ面白さの輪郭を拡大し、観客の脳内へダイレクトに届けるための翻訳作業だ。ボケを殺さず、むしろその熱量を増幅させて客席に叩きつける。その技術的な極致を体現できるコンビだからこそ、どれほど時代が移り変わろうとも、彼らの漫才は常に最前線の輝きを失わない。