言葉のプロたちは、この語をどう分類しているのか。国語辞典を開くと、そこには明確な構造が記されている。
文法的に「そもそも」は、名詞や副詞として機能する一方で、文頭に置くことで強力な接続詞としても作用する。『広辞苑』の創刊に心血を注いだ言語学者・新村出は、言葉の生きた形を追う中で、この多用性に注目していた。岩波書店から世に出た『広辞苑』をはじめとする主要な国語辞典において、「そもそも」は単なる事実の説明にとどまらず、発言者の論理的思考を組み立てる転換装置として定義されている。
「それとも」が選択肢の提示にとどまるのに対し、「そもそも」は前提そのものを問い直す。この接続詞的な機能こそが、文脈を一変させるパワーの源泉なのだ。