新生児の命名傾向を長年にわたり追跡し、日本の名付けトレンドを牽引してきたのが生命保険業界だ。なかでも明治安田生命保険相互会社が毎年発表する新生児名前ランキングは、その年の社会相を占う風物詩として知られている。
生命保険業界が保有する顧客データの強みは、大正時代から令和に至るまでの100年越しの「姓名統計・ランキング」を体系的に追跡できる点にある。戦前の「勇」「勝」「秀子」といった強い意志や国威発揚を連想させる一字名から、戦後の「誠」「和子」、平成の「大翔」「陽菜」、そして令和の「蓮」「陽葵」「蒼」に至るまで、名前の変遷は社会の心理的価値観と完璧に連動している。