かつての子役といえば、テレビCMや地上波のゴールデン帯ドラマが主戦場だった。お茶の間の誰もが知るキャラクターを演じ、一躍国民的スターになるのが王道ルートだったと言える。しかし、メディアの多様化が進んだ現在、その方程式は完全に過去のものとなった。
現在のオーディションでは、演技力だけでなく、即興での表現力や自己プロデュース能力が求められる。視聴者の目が肥えた現代において、不自然な「作られた演技」はすぐに見透かされてしまうからだ。求められているのは、大人の都合で動かされる人形ではなく、一人の独立した表現者としての佇まいである。