スタジオMAPPAが制作を手掛け、世界的な社会現象となった『呪術廻戦』。このダークファンタジーの最高峰においても、木村の音響設計が決定打となっている。
呪術と呼ばれる異能の力、肉体が破壊される鈍い重低音、領域展開が発動した瞬間に密閉される空間の圧迫感。彼女が構築する音は、ファンタジーでありながらどこまでも生々しい「肉体性」を帯びている。視聴者の鼓膜に物理的な衝撃として届くSEのチューニングと、緊張感を極限まで引き上げる音楽の配置。映像のスピード感に埋もれることなく、むしろ作画のエネルギーを増幅させる音のレイヤーは、アニメーションの迫力を異次元の領域へと押し上げた。