彼女の足跡を振り返るとき、テレビ画面の向こうで見せていた凛とした佇まいが鮮烈に蘇る。学生時代に出演した『恋のから騒ぎ』で独自の存在感を放ち、瞬く間に視聴者を魅了した彼女は、大手芸能事務所である株式会社セント・フォースに所属。朝の情報番組『めざましどようび』でお天気キャスターを務めるなど、持ち前の清潔感と誠実な語り口で着実にステップアップを重ねていった。
その歩みが決定的な結実を見たのが、日本テレビ放送網が立ち上げた報道番組『NEWS ZERO』の初代サブキャスターへの抜擢だった。夜の生放送という重責のなか、彼女は事件や事故の当事者、時代の旗手たちに真摯にマイクを向けた。単に原稿を読むだけのアナウンサーではなく、取材対象者の心情に深く寄り添う彼女の姿勢は、激動の放送業界において極めて稀有な信頼を勝ち得ていく。姉の小林麻耶とともにメディアを牽引した時代、彼女の笑顔は日々の生活に疲れた人々の心をそっと解きほぐす光そのものだった。