結婚からわずか数カ月後、事態は誰もが予想し得なかった方向へと急転直下する。写真週刊誌によるスクープをきっかけに、1999年2月、二人は都内で異例の釈明記者会見を開くこととなった。カメラのフラッシュが激しく焚かれる中、夫のガブリエル氏の口から放たれたのは「自分は過去にゲイ(同性愛者)であった」という告白だった。
同時に、多額の個人的な借金問題や過去の複雑な身辺事情が次々と明るみに出る。当時過熱を極めていた芸能ジャーナリズムは、この前代未聞の会見をセンセーショナルに書き立て、ワイドショーは連日連夜この話題で持ちきりとなった。国民的英雄として祭り上げられていたメダリストが、なぜこのような過酷な現実に直面しなければならないのか。日本中に大きな衝撃と当惑が広がった瞬間だった。