玄弥の行動原理のすべては、「兄に認められたい」「兄を守りたい」という一心にありました。しかし、風柱である兄・実弥は、玄弥に対して常に冷酷で突き放すような態度を取り続けていました。一見すると冷徹な拒絶に見えたその態度の裏には、「弟には危険な鬼殺隊を辞め、普通の幸せを手に入れてほしい」という、実弥の不器用すぎる愛情が隠されていたのです。
死の直前、ついに二人の本音が交わされます。実弥はボロボロになった玄弥を抱きしめ、涙を流しながら「俺がどうにかしてやる」と叫びました。それまで頑なに拒絶し合っているように見えた兄弟が、最後の最後で互いの真の想いを通じ合わせた瞬間でした。この和解のシーンこそが、本作屈指の涙腺崩壊ルートと言われる所以です。