1973年、日本中に衝撃が走った。当時28歳、多忙を極め過労で声を失うほどの極限状態にあった吉永小百合が選んだ伴侶は、15歳年上のテレビディレクター、岡田太郎氏だった。当時の芸能界において、トップ女優が歳の離れた裏方スタッフと結ばれる例は珍しく、周囲の反対やマスコミの過熱報道は激しさを極めた。
だが、出会いは運命的だった。心身ともに疲弊していた彼女を優しく包み込んだのが、当時フジテレビで活躍していた岡田氏の飾らない人柄だ。周囲の雑音を気にせず、一人の人間として自分に向き合ってくれる存在。吉永にとって、彼こそが暗闇の中に差し込む光だったという。