加藤茶さんの現在の気力を語る上で欠かせないのが、2026年3月に新型コロナウイルス感染症により急逝した志村けんさんとの関係です。加藤さんにとって志村さんは、7歳年下の可愛い弟分であると同時に、笑いの感性を極限まで高め合った無二のライバルでした。
若い頃の加藤茶さんは、端正な顔立ちから「日本のコメディアン屈指の美男子」と称され、1966年のザ・ビートルズ日本武道館公演の前座では、キレ味鋭いドラムソロを披露して黄色い歓声を浴びたスーパースターでした。その後、志村けんさんが加入してからの『8時だョ!全員集合』や『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』では、「ヒゲダンス」をはじめとする数々の伝説的コントを生み出しました。
志村さんの葬儀で加藤さんが読み上げた弔辞、「志村、お前がいないと俺は本当に寂しいよ」「天国の長さん(いかりや長介さん)たちと待っててくれ。俺もブーたんも、もう少しこっちで頑張るから」という言葉は日本中を涙させました。志村さんの早すぎる死を背負い、「志村の分まで昭和の笑いを後世に残す」という覚悟こそが、80歳を超えた加藤さんを舞台へと駆り立てる原動力となっています。