私生活への関心が高まる一方で、本業である女優としての足跡は極めて輝かしい。小西真奈美の名を一躍全国区に押し上げたのは、2002年に公開された小泉堯史監督の映画『阿弥陀堂だより』である。
声が出せない難病を抱えながらも清らかな心を保つ少女・小百合役を演じた彼女は、言葉を使わない繊細な表情の演技で観客を圧倒し、第26回日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめとする数々の映画賞を総なめにした。日本の豊かな自然と人間の生と死を見つめたこのヒューマンドラマは、彼女のキャリアにおける不朽の金字塔となっている。
さらに2006年には、本広克行監督のエンターテインメント映画『UDON』でヒロインを務めた。讃岐うどんブームを背景にしたエネルギッシュな作品の中で、彼女が見せたコミカルかつ芯の強い編集者役は、それまでの清純派イメージを心地よく裏切り、演技の幅を決定づける契機となった。