幼少期から音楽とフットボールが日常にある環境で育った。かつては東京ヴェルディのジュニアユースに所属し、名門クラブで汗を流した本格派のアスリートでもあった彼が、なぜ表現の世界へと足を踏み入れたのか。そこには、常に偉大な父の存在があった。
思春期を迎えるにつれ、どこへ行っても付いて回る「桜井和寿の息子」という視線。その重圧は並大抵のものではない。だが彼は、父の名前を使って下駄を履くことを潔しとしなかった。本名ではなく芸名「kaito」としてドラマー活動を始めたのも、自らの技術と感性だけで勝負したかったからに他ならない。親のコネクションを徹底して遮断し、オーディションを愚直に受け続ける日々。そのストイックな姿勢こそが、表現者としての土台を強固にした。