カメラが回っていない瞬間にこそ、役者の本質が宿る。関係者への取材で見えてきたのは、テレビのトーク番組では決して明かされない、彼女の徹底したプロフェッショナリズムだ。ある現場スタッフは、「彼女の台本には余白がないほどビッシリと背景の心理描写や歴史的背景のメモが書き込まれている」と証言する。
タイトな撮影スケジュールの中でも弱音を一切吐かず、早朝の入り時間より遥かに早く現場入りしてウォーミングアップを欠かさない。さらに驚くべきは、共演者や若手スタッフの名前と顔を完璧に記憶し、現場の隅々にまで気を配る細やかなホスピタリティだ。ピリッとした緊張感のなかにも温かい空気を生み出すその求心力こそが、数多くの名監督たちが「何度でも彼女を撮りたい」と熱望する最大の理由である。