栃木県那須町遺体遺棄事件の捜査が大きく進展する中で、最も人々の関心を集めたのが「現場にいなかった指示役の女」の正体だ。実行役に資金や車、殺害の指示を仲介した疑いが持たれている人物であり、事件の歯車を狂わせた中核とされる。
実行役として逮捕された男たちの供述によれば、彼らは指示役の女と直接的な深い関係があったわけではない。金銭目的で集められた「駒」に過ぎず、暗号化通信アプリを介して「車を用意しろ」「遺体を処理しろ」といった命令を機械的に受け取っていた。指示役の女は、主犯格と末端の実行役をつなぐハブとして機能し、自身の手を汚さずに犯行を完遂させようとしていた形跡がある。
犯行の動機には、飲食店経営を巡る利権トラブルや巨額の金銭貸借、親族間の根深い愛憎が絡み合っている。表向きの華やかな事業展開の陰で膨らんだ多額の負債と、被害者夫婦との激しい対立。指示役の女は自らの利益を守るため、あるいは主犯格への強い依存関係から、惨劇の計画に深く加担していったとみられている。