映像編集におけるトランジション効果を理解するうえで、最も基本的な3つの技法を整理しておこう。混同されがちだが、それぞれが持つ意図と視聴者に与える心理的心理作用は大きく異なる。
フェードアウトが「現在の画面から黒(または白)へ徐々に消えていく」表現であるのに対し、フェードインはその逆だ。「暗闇から新しい映像が浮かび上がる」手法であり、物語の始まりや目覚め、新しい視点の獲得を提示する。これらはペアで用いられることが多く、フェードアウトからフェードインへの連続的な移行は、長い時間の経過や場所の大幅な移動を表現する標準的な作法となっている。
一方、ディゾルブ(オーバーラップとも呼ばれる)は、前の画面が消えていくのと同時に、次の画面が重なり合いながら透過して入れ替わる技法だ。暗転を挟まないため、2つの出来事の同時性や、記憶と現実の錯綜、登場人物同士の精神的繋がりを強調したい場面で多用される。