「真田幸村の末裔は、現在どこで何をしているのか?」——歴史ファンならずとも強い好奇心をかき立てられるこの問いの答えは、意外なほど身近な現代社会の中に存在する。
現在、仙台真田家の第14代当主をはじめとする子孫の方々は、宮城県や東京都などを生活の拠点とし、一般の民間企業や公的機関に勤務しながら極めて静かで穏やかな日常を送っている。決して過去の栄光を誇示することなく、社会の一員として誠実に暮らす姿がそこにある。
だが、単に歴史を忘却しているわけではない。当主らは地元の歴史保存会や研究機関と連携し、家宝の散逸を防ぎながら、貴重な古文書の公開や歴史講演活動を通じて「正しい歴史の継承」に尽力している。関ヶ原・大坂の陣を経て、幕府の追手を逃れるために「真田」の姓を隠し、「片倉」や「矢野」を名乗り続けた苦難の時代。明治維新を経てようやく「真田」の姓を取り戻した彼らだからこそ、歴史の誇りを胸に秘めつつ粛々と生きる姿勢を守り続けているのだ。