河内国分の魅力は古代史にとどまらない。近代・現代の文芸やポップカルチャーとも深い接点を持っている。児童文学の金字塔を打ち建てた作家・灰谷健次郎は、この近郊の風土や人間模様に深く着想を得て作品を紡ぎ出した。彼の描いた温かなまなざしと人間性の肯定は、いまなお地域の文化的な誇りとして根強く息づいている。
さらに近年、映画『鹿男あをによし』ロケ地事業をはじめとするロケーション誘致施策が功を奏し、映像作品の舞台として注目を集めた。万葉のロマンと現代の日常が交錯する独特の街並みは、クリエイターにとっても格好のロケーションとなっている。聖地巡礼として街を訪れるファンが増加したことで、地域のカフェや商店街にも新たな活気が生まれている。