ドライバーの間で頻繁に見られる誤解が「見通しが良ければ徐行(すぐに止まれる速度)で進んでよい」という思い込みです。しかし、道路交通法施行令第2条において、赤色の点滅信号に対する車両等の通行方法は極めて明確に規定されています。
条文上、赤色点滅に直面した車両等(自動車、バイク、自転車などの軽車両)は、「停止位置において一時停止しなければならない」と定められています。ここでの法的定義は一時停止標識(止まれ)と同一であり、車輪の回転が完全にゼロになる「完全停止」を意味します。どれほど周囲の安全が確認できていても、時速数キロでタイヤが転がったまま進むいわゆる「ローリングストップ」は、法律上は明確な一時停止義務違反・信号無視と判断されます。
一方、黄色の点滅信号は「他の交通に注意して進行することができる」と規定されており、一時停止の法的義務はありません。この「赤は一時停止」「黄は注意進行」という根本的な法的格差を曖昧に捉えていることが、摘発や出合い頭事故を招く最大の要因です。