松田優作の死因「膀胱がん」の真相|40歳で命を燃やし尽くした覚悟

松田優作の死因「膀胱がん」の真相|40歳で命を燃やし尽くした覚悟

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松田優作が最初に体の異変を覚えたのは、1988年の夏から秋にかけてのことでした。激しい痛みを伴わない血尿が出始めたものの、折しもハリウッド映画『ブラック・レイン』のオーディションを受け、世界的な巨匠リドリー・スコット監督から悪役・佐藤浩史役に抜擢された直後の極めて重要な時期でした。

病院での精密検査の結果、下された診断は膀胱がんでした。当時、医師からは速やかな膀胱の全摘出手術とストーマ(人工膀胱)の造設が提案されたと伝えられています。しかし、この治療法を選択した場合、激しいアクションシーンの撮影はもちろん、俳優としての身体表現に著しい制約が生じることは避けられませんでした。

松田優作は「映画の撮影を途中で投げ出すことはできない」「俳優としての身体を傷つけたくない」という強烈なプロフェッショナリズムから、根治のための全摘手術を拒否。抗がん剤投与や尿路確保などの対症療法を受けながら、周囲に病気の事実を一切伏せて過酷なロケ現場へと向かったのです。

その後、映画の完成と公開を見届けたものの、がん細胞は骨や腰椎へと急速に転移。1989年10月に東京都武蔵野市の武蔵野赤十字病院へ緊急入院し、必死の治療も虚しく、1989年11月6日午後6時45分、享年40歳の若さで息を引き取りました。

林 結菜
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林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。