生きたクラゲは水分の割合が体全体の95%以上を占めるため、そのまま加熱しても溶けて縮んでしまいます。食用として流通させるには、伝統的かつ高度な「塩蔵・脱水」の工程が欠かせません。
水揚げ後すぐに行われる一次下処理では、食塩とミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)を段階的に浸透させ、数週間から数カ月かけて水分を徹底的に抜いていきます。ミョウバンがタンパク質を凝固させることで、腐敗を防ぎつつ、クラゲ特有の強靭な弾力組織を固定化する仕組みです。
家庭や厨房で調理する際は、塩漬けのクラゲを数回水洗いして余分な塩分を落とし、ぬるま湯(60〜70℃程度)にサッとくぐらせてから冷水に浸して塩抜きを行います。この温度管理を誤ると食感が損なわれるため、繊細な技術が求められます。
栄養面において特筆すべきは、極めて高純度な海洋性コラーゲンを含有している点です。低カロリー・高タンパクなヘルシー食材として知られ、近年では食用だけでなく、化粧品や健康補助食品の抽出原料としても応用研究が進められています。