カーディガンというアイテムが持つ「お堅い」「野暮ったい」というパブリックイメージを語る上で、名作映画『プラダを着た悪魔』の象徴的なシーンを思い出す人も多いだろう。劇中、絶対的なファッション誌編集長ミランダが、主人公アンディの着る冴えないブルーのカーディガンを毒舌とともに切り捨てる場面は、スタイリングにおけるカーディガンの難しさを象徴していた。
だが時を経て、カーディガンは「お行儀の良い服」から「個性を自由に表現するキャンバス」へと脱皮を遂げた。ハイブランドのランウェイでも、クラシックなアイテムをあえて崩して着るアプローチが定番化しており、メディアやストリートシーンにおける位置づけは劇的に変化している。