地震直後からWeb空間で急速に拡散するのが、「これで本震は終わった」「エネルギーが抜けたので当面は安全」といった根拠のない安堵感です。地震学の知見に照らすと、この思い込みこそが二次災害を拡大させる最大の盲点となります。
過去の震災事例(2016年熊本地震など)が証明しているように、最初に発生した震度5〜6クラスの揺れが実は「前震」であり、数十時間から数日後にさらに強烈な「本震」が襲いかかったケースは決して稀ではありません。地殻内部に応力が蓄積された状態で一部の断層が破壊されると、隣接するセグメントへストレスが転移し、連鎖的な破壊活動が誘発されるメカニズムが存在するためです。
また、災害時に多発する「〇〇時頃に巨大地震が起きるという噂が回ってきた」「動物が異常行動を起こしたから次はもっと大きい」といったデマ情報の無批判な拡散も深刻な問題です。現代の地球科学において、特定の日時・場所・規模をピンポイントで予知する技術は存在しません。公的機関(気象庁・内閣府・自治体)から発信される一次情報のみを情報源とし、根拠不明なチェーンメッセージを拡散しないリテラシーが求められます。