麻生氏を語る際、いわゆる「迷言集」として取り上げられる発言の数々は避けて通れません。少子高齢化に関する「子どもを産まなかったほうが問題」という発言や、終末期医療費をめぐる「さっさと死ねるようにしてもらわないと」といった過激なフレーズは、文字通り受け取れば批判を免れないものです。
しかし、当時の記者会見の全文書き起こしや前後の文脈を検証すると、発言の意図が異なって見えてくるケースも少なくありません。例えば少子高齢化の発言では「高齢者が悪いのではなく、現役世代が子どもを産み育てにくい社会構造そのものが問題である」という文脈の中での失言であり、医療費の発言も「過度な延命治療を望まない個人の尊厳死の選択と、それにかかる公費負担のあり方」という重いテーマに対する問題提起でした。
ネットの反応は二極化しています。X(旧Twitter)や掲示板などでは、「タブーに踏み込んで本質を言っている」「建前ばかりの政治家よりよほど信頼できる」という擁護論がある一方、「公職にある者としての品格や言葉の配慮に欠ける」という厳しい指摘も根強く存在します。政治経歴において内閣総理大臣、副総理兼財務大臣、自民党副総裁、そして現在の最高顧問級のポジションに至るまで、この「直言スタイル」は常に賛否両論の渦中にありました。