北朝鮮「喜び組」の実態と現在|脱北者が明かす選抜基準と引退後の運命

北朝鮮「喜び組」の実態と現在|脱北者が明かす選抜基準と引退後の運命

北朝鮮「喜び組」の実態と現在|脱北者が明かす選抜基準と引退後の運命にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

日本国内のメディアやインターネット上で頻繁に混同されるのが、公の舞台で演奏を行う「牡丹峰(モランボン)楽団」や「三池淵(サムジヨン)管弦楽団」と、「喜び組」の相違点です。この2つは北朝鮮の体制維持において担っている機能が根本的に異なります。

牡丹峰楽団は、金正恩総書記の肝いりで2012年に結成された「国家公式のポップスオーケストラ」です。ミニスカートや洗練された洋装で電子バイオリンを演奏し、軍や一般市民の士気高揚、さらには対外的なイメージアップを目的として朝鮮中央テレビを通じて全世界に映像が配信されます。メンバーには軍の将校階級が授与され、国家的な英雄として公然と扱われます。

一方、喜び組はメディアへの露出が一切存在しない「完全な地下組織」です。公の国家行事にその名が登場することはなく、あくまで最高権力者のプライベートな宴席や別荘内部で限定的な奉仕を行います。表舞台で国家の近代化と結束をアピールする広告塔が牡丹峰楽団であるのに対し、閉ざされた独裁権力の私的欲望を満たすために存在する影の組織が喜び組であるという構図です。

林 結菜
Author

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。