1986年6月、集英社が世に送り出した男性ファッション誌『MEN'S NON-NO』。その記念すべきメンズノンノ創刊号の表紙を飾り、日本中に衝撃を与えたのが、当時中央大学理工学部に在学中だった阿部寛でした。もともとは優勝賞品である「新車」を目当てに応募した「第3回ノンノ・ボーイフレンド大賞」で見事優勝を果たしたことが、芸能界入りの直接的な契機となりました。
創刊とともに専属モデルとなった阿部寛は、圧倒的なプロポーションと日本人離れした彫りの深い顔立ちで瞬く間にトップアイコンへと登り詰めます。驚くべきは、創刊号から1989年に至るまで達成された43号連続で表紙を飾るという前人未到の連続記録です。この偉業は「同一雑誌の表紙を連続して最も多く飾ったモデル」としてギネス世界記録(Guinness World Records)にも認定され、雑誌出版界の歴史にその名を刻みました。
当時、阿部寛とともに誌面を支え、絶大な人気を二分していたのが風間トオルです。「阿部寛・風間トオル」のツートップは、1980年代後半のバブル景気と渋カジブームの波に乗り、若い男性たちのファッション規範そのものを塗り替えました。現在SNSやネット上に残る当時の写真や若い頃のモデル画像を見ても、肩パッドの入ったビッグシルエットのジャケットやシンプルな白Tシャツを完璧に着こなす姿は、2026年の現代においても色褪せない洗練された魅力を放っています。