ペット可物件を巡る最大の火種が、退去時における原状回復費用の精算トラブルです。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、経年劣化や通常損耗の修繕費用はオーナー負担が原則とされています。しかし、ペットによる柱の噛み傷、壁クロスの引っかき傷、部屋に染み付いた臭いは「賃借人の過失・特別損耗」と判定されます。
退去費用の実質相場は、ワンルームから1LDK程度で15万〜30万円前後、部屋全体の消臭作業や床の張り替えが及ぶと50万円を超える請求に発展することも珍しくありません。
不当な高額請求から身を守るためには、入居初日に部屋中の既存の傷や汚れを高解像度カメラで日付入り撮影しておくことが鉄則です。また、賃貸借契約書に記載された「退去時クリーニング特約」の範囲が社会通念上妥当であるかを契約締結前に精査する姿勢が求められます。