かつて社会問題となった「暴走族」と、現在活動の主流となっている「旧車會」は、似た外見の車両を扱いながらもその性質は明確に異なります。
従来の暴走族は、深夜の集団暴走、信号無視、縄張り争いといった反社会的行為を目的とする少年グループでした。しかし、道交法の改正(共同危険行為の厳罰化)や少子化、警察の徹底した捜査により、暴力的な暴走族は激減しました。
その受け皿として台頭したのが旧車會です。メンバーの多くは30代から50代以上の成人であり、高額な旧車を所有してツーリングや愛車鑑賞を楽しみます。昼間に走行し、ヘルメット着用や信号遵守を掲げるグループも多く、サーキットを貸し切ったイベントでは卓越したアクセルワークを競う「コール大会」が公式競技のように開催されています。反社会的な暴走から「カスタムと技術の披露」へと目的がシフトしたことこそ、族車が形を変えて生き残り続けている最大の理由です。