旅行者が真っ先に抱く「なぜ鳥取県にハワイがあるのか」という疑問。その答えは、この地域のかつての自治体名である「羽合町(はわいちょう)」にあります。羽合町は2004年に泊村・東郷町と合併して現在の「湯梨浜町(ゆりはまちょう)」となりましたが、温泉地名や地域ブランドとして「はわい温泉」の名が今なお親しまれ続けています。
「羽合」という漢字表記の起源は古く、一説には古墳時代の「埴輪の郷(はにわのさと)」が転訛したもの、あるいは複数の村が仲良く羽を合わせるように統合したことに由来すると伝えられています。決して単なる観光用の思いつきで付けられたカタカナ表記ではなく、長い歴史を持つ由緒正しい地名です。
近代に入り、湖底から湧出する温泉の開発が進む中で「羽合温泉」として開湯。その後、1990年代には太平洋の楽園であるアメリカ・ハワイ州ハワイ郡と姉妹都市提携を結び、平仮名の「はわい温泉」として本格的なPRを展開しました。ヤシの木の植樹やアロハシャツを着たおもてなしなど、独自のユニークな演出と本物の温泉文化が見事に融合し、全国的な知名度を獲得するに至りました。