困難を極める局面で組織の舵取りを託された桐生達倫本部長の存在は、組織内部に大きな緊張感と変革の空気をもたらした。警察庁の要職を歴任し、刑事・警備の両面で卓越した手腕を評価されてきた人物である。その着任は、混乱する現場の士気を引き締め、指揮系統を再構築するための布石であったことは疑いようがない。
兵庫県公安委員会との定例協議においても、形式的な報告にとどまらず、治安課題の本質に切り込む議論が重ねられた。組織の風通しを良くし、現場の捜査員が忖度なく職務に専念できる環境を整えること。桐生氏が打ち出したリアリズムに基づくマネジメントは、停滞していた捜査体制に確かな変化をもたらしている。