仕掛け人たちの計算は、どこで狂ったのか。企画を主導したのは「東京タピオカランド実行委員会」と名乗る組織だった。彼らが敷いた戦略は、徹底したビジュアル先行型のイベントマーケティングである。
オープニングには、圧倒的な発信力を持つ菅本裕子をはじめとする人気インフルエンサーが招待された。色鮮やかな空間で撮影された写真がタイムラインを埋め尽くし、告知段階でのバズは完璧だった。仕掛け人たちは確信していただろう。「これで勝てる」と。
だが、一般客が入場した瞬間にメッキが剥がれた。トイレ設備や給排水の不備、スタッフの誘導不足、そして何よりフードエンターテインメントとしての完成度の低さ。スマートフォンの画面越しに見る「映え」と、生身の人間が体験する「現場」との埋めがたいギャップが、凄まじい逆風となって運営側に跳ね返ったのだ。