三男の田中彪と樹の関係性もまた、ファンにとっては非常に興味深いテーマだ。彪は自身のYouTubeチャンネルやSNSで家族への想いを率直に語ることがあり、舞台役者としての確固たる地位を築きながらも、弟の樹の活躍を誰よりも誇らしく見守っている。
彪と樹は顔立ちや声の質感が似ていると言われることも多いが、表現のアプローチは好対照だ。ストリート感と華麗な即興性を武器にする樹に対し、彪は舞台空間で観客の感情を緻密に揺さぶるストレートプレイを得意とする。互いの出演作をチェックし合い、クリエイターとしてリスペクトを送り合う姿は、同じ表現者ならではの清々しさに満ちている。
そして末っ子の彗氏の存在は、芸能界という特殊な環境で戦う兄たちにとって、常に日常を取り戻させてくれる大切なアンカーだ。甲子園のスタンドから兄たちが熱い声援を送ったエピソードは有名だが、異なる舞台で愚直に泥にまみれる弟の姿は、樹にとっても大きな刺激となってきた。5人がそれぞれ別の場所で己の限界に挑んでいるという事実が、彼らの誇りを支えている。