なぜ、危険を冒してまで路上に立ち続けるのか。その背景を掘り下げると、必ず突き当たるのがホストクラブ業界の一部に根強く残る「売掛金(ツケ)」の存在だ。一晩で数百万円単位の請求を背負わされ、返済能力を失った女性に対し、担当ホストが路上での売春を事実上強要・示唆する構図が長年指摘されてきた。
業界団体による自主規制や法的な締め付けが強化されたものの、悪質な店舗や無店舗型の「闇ホスト」は規制の網をかいくぐり、巧妙に形を変えて生き残っている。マッチングアプリやSNSを悪用し、恋愛感情を装って接近する手口はより洗練され、ターゲットにされた女性は自覚のないまま逃げ場のない借金地獄へと追い込まれていく。
「月々の返済額が100万を超えていて、昼のバイトじゃ利息すら払えない。怖くて逃げ出せないんです」
取材に応じた20代前半の女性は、震える声でそう明かした。彼女たちにとって路上に立つことは、自らの意志による選択ではなく、破滅を先延ばしにするための唯一の手段となってしまっている。